勤務医からフリーランス医師へ転身した夫の実体験を妻目線で語る

目次

はじめに – 医師の働き方改革が家族にもたらした変化

こんにちは、えりかです。
9歳と5歳の息子を持つ医者妻です。

【重要】この記事について
本記事は、我が家の個人的な体験談であり、すべての医師家庭に当てはまるものではありません。転職や働き方の変更を検討される際は、必ず専門家(税理士、社会保険労務士、キャリアコンサルタント等)にご相談ください。

今日は、夫が勤務医からフリーランス医師(麻酔科)に転身して7年が経った我が家の体験談をお話しします。

「医者なのに勤務医を辞めるの?」と驚かれることも多いですが、結果的に家族にとって大正解でした。

この記事で分かること

  • フリーランス医師になった理由と経緯
  • 家族に与えた影響とメリット・デメリット
  • 転職を検討している医療従事者家族へのアドバイス
  • 医師の働き方改革の実際の効果

同じように医師のパートナーを持つ方や、働き方に悩む医療従事者のご家族の参考になれば嬉しいです。


勤務医時代の夫の生活実態

朝から晩まで病院づけの日々

夫が勤務医だった頃は、本当に病院が家のような生活でした。

⏰ 勤務医時代のスケジュール

  • 出勤時間: 朝7時前
  • 帰宅時間: 夜22時以降が当たり前
  • 夜勤・当直: 月に数回、家にいない日
  • 休日: 学会や研修で不在が多い
  • 緊急呼び出し: 深夜でも対応
えりか

結婚したのに、全然一緒にいられないというのが正直な気持ちでした…

私自身、元看護師なので医療現場の忙しさは理解していました。でも、いざ家族になると「夫」「父親」としての時間がほとんどないことに不安を感じていました。

ワンオペ育児の限界と家族への影響

特に辛かったのは、育児がほぼ完全にワンオペ状態になってしまったことです。

⚠️ 当時の育児分担の実態

  • 平日の育児: ほぼ100%私が担当
  • 子供の体調不良: すべて私が対応
  • 保育園・幼稚園の行事: 私のみ参加
  • 夜泣き対応: 夫は翌日の手術があるため私が担当

看護師時代は「しっかりしている」と言われていた私ですが、子育てが始まってから急にズボラスイッチがON。

えりか

家事も育児も思うようにいかず、一人で抱え込んでしまっていました…

この状況は多くの医療従事者家庭で見られる現象で、医師の働き方改革が求められる背景にもなっています。


フリーランス医師への転職を決めた2つの決定的な理由

理由①:子供との時間を確保したい

転職の一番の理由は、子供との時間を確保したいという夫の強い想いでした。

💔 転職のきっかけとなった出来事

長男が5歳の時、私にこう言ったんです。

長男(当時2才)

パパはお仕事ばっかりで、僕のこと嫌いなの?

この言葉を聞いた時、夫はかなりショックを受けていました。

患者さんを救いたい気持ちは変わらないけど、自分の子供との時間も大切にしたい

そんな夫の葛藤を間近で見てきました。夫は職人気質で、医師としての技術を磨くことに真摯に取り組んでいましたが、同時に父親としても子供との時間を大切にしたいと悩んでいました。

理由②:家族全体のバランスを取りたい

正直に言うと、私のサポートが必要な状況も転職理由の一つでした。

😅 当時の我が家の状況

  • 🧺 家事負担: すべて私一人で対応
  • 🍚 食事準備: 簡単なものばかりに
  • 📝 家計管理: 複雑な医師の給与体系に戸惑い
  • 🚗 子供の送迎: 全て私が担当
えりか

夫から見て『家族全体のバランスを取るためにも働き方を変える必要がある』と判断されたのだと思います


フリーランス医師という働き方の選択

麻酔科医として様々な病院で活動

夫は麻酔科医として、現在も様々な病院で業務委託として働いています。

✅ 現在の働き方

  • 勤務日数: 週3-4日(調整可能)
  • 業務内容: 手術麻酔管理、術前術後管理
  • 契約形態: 複数の医療機関と業務委託契約
  • 緊急対応: 夜間の緊急手術麻酔管理も対応
  • 実績: 7年間で築いた信頼関係

夫は職人気質で派手なことは苦手ですが、技術と患者さんへの真心は誰にも負けません。どこの病院でも『またお願いできませんか?』と声をかけていただけるような信頼関係を築いています

収入面での変化と現実

💰 気になる収入の話

【免責事項】 以下の収入情報は我が家の個人的な事例です。フリーランス医師の収入は、専門科、地域、経験年数、契約条件等により大きく異なります。転職による収入変化は個人差があることをご理解ください。

えりか

実は勤務医時代より収入は上がりました!

💡 収入面での変化

  • 月収: 勤務医時代より約30%アップ
  • 年収: 賞与がない分、月々の収入で調整
  • 安定性: 月によって変動あり
  • リスク: 体調不良時は収入減

ただし、働いた分だけの収入なので、体調を崩したり休んだりすれば当然収入は減ります。安定性という面では勤務医時代の方が安心でした。

収入に関する重要な注意点:

  • フリーランス医師の収入は不安定であり、リスクを伴います
  • 税務処理、社会保険の変更が必要です
  • 退職金、厚生年金等の福利厚生がなくなります
  • 詳細な検討には税理士等専門家への相談をお勧めします

家族に与えた3つの大きな変化

変化①:夫の時間的余裕と家庭参加

フリーランスになって一番良かったのは、夫に時間的な余裕ができたことです。

📈 夫の家庭参加の変化

STEP1: 幼稚園・小学校の送迎を積極的に担当
STEP2: 平日でも子供と過ごす時間を確保
STEP3: 家事(料理、洗濯、掃除)も分担
STEP4: 子供の習い事の送迎もお任せ

えりか

正直、『こんなに家庭的な人だったんだ』と夫を見直しました。勤務医時代は時間がなくて見えなかった一面です

子供の成長を間近で見られるのは、お金では買えない価値がある

変化②:私の精神的負担軽減

夫の転職で、私自身も大きく変わりました。

精神的な変化:

  • ワンオペ育児からの解放
  • 夫と子育てについて相談できる安心感
  • 自分一人で抱え込まなくて良くなった
  • 夫婦の会話時間が増加

実務的な変化:

  • 家事分担で負担軽減
  • 子供の急病時にも夫に頼れる
  • 夫婦で家庭運営について話し合える
えりか

ワンオペ育児から解放されて、本当に楽になりました。家族みんなで協力する体制ができました

変化③:子供たちの笑顔と家族関係の改善

一番嬉しい変化は、子供たちの表情が明るくなったことです。

😊 子供たちの変化

  • パパと過ごす時間が増えて嬉しそう
  • 父親に甘える機会が増えた
  • 家族全体の雰囲気が良くなった
長男

お父さんが迎えにきてくれて嬉しい。宿題も教えてもらえるし、今度の旅行楽しみ!

次男

パパとお風呂に入るの楽しい〜。早く遊ぼうよ〜


実際に感じているメリット・デメリット

✅ メリット

👍 良かった点

  • 家族時間の充実: 平日でも家族で過ごす時間を確保
  • 収入の向上: 勤務医時代より月収がアップ
  • 夫のストレス軽減: 人間関係のしがらみから解放
  • 夫婦関係の改善: 会話時間の増加、協力体制の構築
  • 子供の教育参加: 勉強や習い事のサポートが可能

病院の人間関係に悩まされることがなくなって、仕事に集中できるようになった

⚠️ デメリット

😰 大変な点

  • 収入の不安定さ: 月によって収入に変動がある
  • 継続的な仕事確保: 常に次の仕事を見つける必要
  • 事務作業の負担: 確定申告などの税務処理
  • 将来への不安: 退職金や厚生年金などの保障が少ない
  • 自己管理の重要性: 体調管理がより重要に
えりか

この点は今でも不安です。だからこそ、しっかりとした貯蓄計画と健康管理が必要ですね


転職を考えている医療従事者家族へのアドバイス

【重要】専門家への相談を推奨

以下のアドバイスは我が家の経験に基づくものです。実際の転職検討時は、以下の専門家への相談を強く推奨いたします:

  • 税理士: 税務・確定申告関連
  • 社会保険労務士: 社会保険・年金関連
  • ファイナンシャルプランナー: 家計・将来設計
  • 医師専門キャリアコンサルタント: 転職戦略

家族でしっかりと話し合いを

医師の転職は家族全体に大きな影響を与えます。

💡 話し合うべきポイント

  • 🎯 転職の理由と目的の明確化
  • 💰 収入変化への対策と貯蓄計画
  • 👶 子育てや家事分担の見直し
  • 📅 将来設計の再検討
  • 🏥 保険や年金などの社会保障の確認

我が家も転職前に何度も夫婦で話し合いました。「なぜ転職したいのか」「家族にとって本当にプラスになるのか」をしっかりと考えることが大切です。

段階的な移行も検討

いきなり完全フリーランスになるのが不安な場合は、段階的な移行も可能です。

🔄 段階的移行の例

STEP1: 勤務医を続けながら休日だけフリーランス
STEP2: 勤務日数を徐々に減らす
STEP3: フリーランスの仕事を増やす
STEP4: 完全フリーランスに移行

夫も最初は勤務医を続けながら、休日だけフリーランスの仕事を受けて様子を見ていました。

家族のサポート体制を整える

フリーランス医師の成功には、家族のサポートが不可欠です。

🤝 家族にできるサポート

  • 📅 スケジュール管理のサポート
  • 📋 事務作業の分担
  • 💪 精神的な支え
  • 🏠 家庭運営の協力
  • 💼 ネットワーク作りのお手伝い
えりか

私も最初は戸惑いましたが、夫の新しい働き方を理解し、できる範囲でサポートするよう心がけています


よくある質問(FAQ)

【注意】 以下のQ&Aは我が家の体験に基づくものです。実際の検討時は専門家にご相談ください。

Q1. フリーランス医師の仕事はどうやって見つけるの?

医師専門の人材派遣会社への登録や、過去に働いた病院からの紹介が主な方法です。実績を積むと病院から直接オファーが来るようになります。口コミでの紹介も多く、信頼関係が何より大切です。

Q2. 社会保険はどうなるの?

国民健康保険と国民年金に加入する必要があります。また、小規模企業共済などで退職金の代わりを準備することも大切です。医師国保に加入できる場合もあります。詳細は社会保険労務士にご相談ください。

収入は本当に上がるの?

我が家の場合は上がりましたが、働き方や専門科によって異なります。また、体調を崩したら収入がゼロになるリスクもあります。月による変動もあるため、年間を通しての収支管理が重要です。個人差が大きいため、税理士等による詳細な試算をお勧めします。

子供の教育費は大丈夫?

収入が上がったことで、むしろ教育費には余裕ができました。ただし、計画的な貯蓄は必須です。将来の教育資金として投資も検討しています。教育資金計画はファイナンシャルプランナーへの相談をお勧めします

夫婦関係に変化はありましたか?

良い方向に大きく変化しました。お互いに時間と心の余裕ができたことで、夫婦の会話も増え、関係性が格段に改善されました。一緒に家庭を運営している実感があります。


まとめ:医師の働き方改革は家族全体の幸せにつながる

夫が勤務医からフリーランス医師になって7年。

決して楽な道ではありませんでしたが、家族にとってはプラスの変化の方が大きかったというのが正直な感想です。

📝 この体験談のポイント

  • 🏥 医療従事者の働き方は選択肢がある
  • 👨‍👩‍👦‍👦 家族時間の確保は夫婦の話し合いから
  • 💡 段階的な移行でリスクを軽減
  • 🤝 家族のサポートが成功の鍵
  • 📈 継続的なスキルアップが重要

特に、子供たちとの時間が増えたことで、家族の絆が深まったと感じています。私自身も、一人で家事育児を抱え込む状況から解放され、精神的に楽になりました。

医療従事者の働き方改革が求められる現在、フリーランスという選択肢も一つの答えになり得ると思います。

ただし、この働き方が全ての家庭に適しているわけではありません。それぞれの家庭の事情や価値観に合った選択をすることが一番大切です。

えりか

同じような状況で悩んでいる医療従事者のご家族の参考に少しでもなれば嬉しいです!

これからも家族で支え合いながら歩んでいきます

現在も夫は職人気質を貫き、患者さんに真摯に向き合いながら仕事を続けています。私も妻として、そして母として、家族を支えていく所存です。


関連記事・次回予告

次回は「医者の激務を家族目線で見た現実」について詳しくお話しします。勤務医時代の夫の1日のスケジュールや、家族が体験した医療現場の厳しさについて詳しく公開予定です。

今後の記事予定

  • 医者の激務を家族目線で見た現実
  • フリーランス医師の働き方が家族に与えた変化の詳細
  • 医療従事者の家族が知っておくべき税務知識
  • 医師家庭の教育費と家計管理のコツ

お問い合わせについて

【医療広告ガイドライン遵守】
夫への業務委託に関するご相談承ります。ただし、以下の点をご理解ください:

  • 麻酔管理は医師の専門的判断を要する医療行為です
  • 患者様の安全を最優先に、適切な医療提供を心がけています
  • 契約条件等の詳細は、医療機関様と直接協議させていただきます
  • 関西エリア限定での対応となります

技術力と患者さんへの真摯な対応で、信頼できる麻酔管理業務をご提供いたします。

【免責事項】
本記事の内容は個人の体験談であり、医学的・法的アドバイスではありません。転職や契約に関する判断は、専門家への相談の上で行ってください。記事内容による損害について当方は責任を負いかねます。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!この記事が同じような境遇の方のお役に立てれば幸いです。

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