はじめに – 育児ストレスと母親の心理的負担について
こんにちは、えりかです。
【重要】この記事について
本記事は、個人の育児体験談であり、医学的・心理学的アドバイスではありません。深刻な育児ストレスや心の不調を感じている場合は、必ず専門家(小児科医、心理カウンセラー、保健師等)にご相談ください。
今日は少し重いテーマですが、正直にお話しします。
「育児が辛い」と感じている自分について。
この記事を書くのは正直勇気がいりました。でも、同じような気持ちで悩んでいるママがいるなら、一人じゃないということを伝えたいんです。
この記事で分かること
- 育児に悩みを抱える母親のリアルな心境
- 完璧な母親像への疲れとプレッシャー
- 医者パパの育児参加がもたらした変化
- 育児への向き合い方を変えるきっかけ
- 育児ストレス軽減の具体的な方法
「良い母親でいなければ」という思い込みに疲れ果てた経験を、包み隠さずお話しします。
「育児が辛い」と初めて認めた瞬間
長男の赤ちゃん時代:憧れと現実のギャップ
長男を出産した時、私は29歳。看護師として働いていた経験もあり、「育児はなんとかなるでしょ」と思っていました。
夫も子供が大好きで、出産した頃には仕事もセーブしてくれていました。お風呂に間に合うように帰ってきてくれたり、努力はしてくれていたんです。
でも現実は全く違いました。
長男は生まれてすぐから、アトピー、喘息発作があり、病院通いの日々。貧血もあって、さらに小麦粉アレルギーまで発覚しました。
💭 長男の体調管理の現実
- アトピー・喘息: 頻繁な病院通い、時には点滴も
- 貧血: 定期的な検査と治療
- 小麦粉アレルギー: 食事制限で外食もままならない
- 夫の帰宅: お風呂に間に合うよう努力してくれるが、病院は平日のみ
- 相談相手: アレルギー対応など専門的すぎて周囲に相談しづらい
食事は全て手作りで頑張っていました。米粉のインストラクター資格を取りに行ったり、離乳食を一から調べたり…アレルギー対応の食事作りに必死でした。

夫も協力的だったし、長男もイヤイヤ期はほとんどなかったんです。でも、アトピーや喘息、アレルギー対応で私自身が疲れ果ててしまって…『こんなに頑張ってるのに、なんで辛いんだろう』って自分を責めていました
決定的だった長男2歳の時の体験
長男が2歳になった頃、印象的な出来事がありました。
その日の状況:
- 長男はイヤイヤ期はほとんどなかったものの、何でも私がやってあげないとダメ
- 朝から食事を食べさせないと食べない(しかもアレルギー対応食)、着替えも全部私がお世話
- 夫は手術で朝早くから出勤
- 私も体調不良で熱っぽい状態
- 前日の夜は長男の喘息発作で寝不足



ママ嫌い!パパがいい!



この瞬間、心の中で『私も…育児が辛い』と思ってしまったんです。その後、自己嫌悪でさらに落ち込みました。『こんなに頑張って手作り食事も作ってるのに、米粉の資格まで取ったのに、なんで私はダメな母親なんだろう』って…
完璧な母親像に疲れ果てた日々
SNSで見る「理想的なママ」への劣等感
当時のSNSは、完璧なママたちであふれていました。
📱 SNSで見た「理想のママ像」
- 手作り離乳食を色とりどりに並べた写真
- 子供と一緒に公園で楽しそうに遊ぶ姿
- おしゃれなカフェでママ友とランチ
- 習い事に通わせ、知育玩具で遊ぶ子供
一方の私の現実は…
😰 私の育児の現実
- 🍚 食事: ベビーフード頼み、手作りは気が向いた時だけ
- 🏠 家の中: おもちゃ散乱、洗濯物山積み
- 👕 身だしなみ: 寝巻きのまま一日過ごすことも
- 📺 知育: テレビに頼って自分が休む時間を確保



みんなあんなに楽しそうに育児してるのに、私は手作り食事も頑張ってるのに、なんでこんなに辛いんだろう…アレルギー対応してる他のママはもっと上手にやってるのかな…
周囲からの「医者の奥さん」プレッシャー
医者の妻という立場も、プレッシャーを大きくしていました。
よく言われた言葉:
- 「医者の奥さんなら、育児も上手でしょう?」
- 「旦那さんが医者なら、子育ての相談もできていいね」
- 「経済的に余裕があるから、育児も楽よね」



『医者の妻なら完璧に育児できて当然』みたいな目で見られるのが辛くて…実際は夫は激務で相談もできないし、一人で必死だったのに
夫への感情の爆発と自己嫌悪の悪循環
理解しているのに止められない感情
夫の激務は理解していました。患者さんの命を救う大切な仕事だということも分かっていました。
でも、それでも溢れてしまう感情がありました。
💥 感情が爆発してしまった場面
- 緊急手術で家族の予定がキャンセルになった時
- 子供が熱を出しても夫が帰ってこられない時
- アレルギー対応の食事作りや病院通いで疲れ果てている時
- 子供が「パパは?」と聞かれて答えられない時
夫は「ありがとう、今日も日中一日、長男を育ててくれて」と感謝の言葉はかけてくれていました。お互い疲れている状況は理解し合っていたんです。
それでも、私の中で溢れてしまう感情がありました。
ある日の夫婦での話し合い:
💬 私(感情的に): いつも私一人で大変な思いしてるのに、あなたは仕事を理由に逃げてばかり!
💬 夫(疲れた様子で): 逃げてるんじゃない。患者さんの命がかかってるんだ
💬 私(さらに感情的に): 患者さんの命も大切だけど、私たち家族の生活は?私の気持ちは?
感情爆発後の激しい自己嫌悪
夫に感情をぶつけた後は、必ず激しい自己嫌悪に襲われました。
💬 えりか: 感情をコントロールできない自分が嫌で、『私は母親に向いていない』と本気で思っていました
感情爆発後の私の心境:
- 「夫も疲れているのに、さらに負担をかけてしまった」
- 「私は育児も夫婦関係も何もうまくできない」
- 「こんな母親と妻で、家族がかわいそう」
- 「みんな私がいない方が幸せなんじゃないか」
転機:夫のフリーランス転職がもたらした変化
家族の時間ができて見えた新しい育児
長男が3歳の時、夫がフリーランス医師になりました。
突然できた「家族の時間」で、育児への見方が少しずつ変わり始めました。
🔄 夫の転職後の変化
- 育児分担: 今では育児の大半はパパが担当
- 相談相手: なんでも、まず夫に相談してしまう(夫の方が器が大きくて本当に頼りになる)
- 私の負担軽減: 一人で抱え込まなくて良くなった
- 子供たちの変化: 元からパパっ子だったけど、今やパパがいないとダメな雰囲気



夫の転職で育児分担が完全に逆転しました。今では何でも夫に相談してしまうし、夫の方が私より器が大きくて頼りになるんです。おかげで私は本来の性格に戻れました
次男の育児:「完璧」を手放した結果
次男(現在5歳・年中)の育児は、長男の時とは全く違いました。
次男には先天性の病気があり、生まれてから入院や医療的ケアが必要でした。毎日の処置など本当に大変で、夫がフリーランスでなかったら乗り越えられなかったと思います。



次男の医療的ケアでは、夫が私の心の支えになってくれました。医療処置も夫の方が上手で、本当に家族の形が変わったと感じています
長男の時と次男の時の違い:
👶 長男の育児(完璧主義時代)
- アレルギー対応の手作り離乳食にこだわる
- 発達の遅れを過度に心配
- 他の子と比較してしまう
- 一人で抱え込んで疲れ果てる
👶 次男の育児(夫と協力時代)
- 医療的ケアは夫と分担、無理しない
- その子のペースを大切に
- 他の子は他の子、うちはうち
- 夫に相談しながら進める



ママ、今日も楽しかったね



次男のこの言葉を聞くたび、『先天性の病気があっても、夫と一緒に乗り越えられている。完璧じゃなくても、家族で支え合えばいいんだ』と気づきました
現在の育児:「辛い」から「苦手だけど愛してる」へ
正直な気持ちを認めることの大切さ
現在でも、育児が得意だとは言えません。でも、自分の気持ちに正直になることで楽になりました。
💡 現在の私の育児スタンス
- 「育児は苦手だけど、子供たちは愛してる」
- 「完璧な母親じゃなくても、私なりの愛情がある」
- 「できないことは素直に周囲に助けを求める」
- 「自分を責めすぎない、休む時間も大切」



『育児が辛い』と感じても、それは子供を愛していないということじゃない。ただ、育児という『作業』が苦手なだけなんだと理解できるようになりました
兄弟それぞれとの関係
現在の子供たちとの関係は、とても良好です。
長男(9歳)との関係:
- 激務時代の記憶もあるが、現在は信頼関係を構築
- 「ママは正直で面白い」と言ってくれる
- 勉強や友達関係の相談も気軽にしてくれる
次男(5歳・年中)との関係:
- 先天性の病気があるが、穏やかな育児環境で健やかに成長
- 夫の仕事に「命守ってね!」と応援する優しい子
- 私の苦手なことも「大丈夫だよ、ママ」と慰めてくれる
- 医療的ケアを通じて、家族の絆がより深まった



長男のアレルギー、次男の先天性の病気…大変なこともあったけれど、夫と一緒に乗り越えることで、家族の絆が深まりました。完璧な母親じゃないけど、子供たちは私を受け入れてくれています。それだけで十分だと思えるようになりました
同じ悩みを持つママたちへ
「育児が辛い」は異常ではない
育児が辛いと感じることは、決して異常なことではありません。
【重要】専門家への相談を推奨
深刻な育児ストレスや心の不調(不眠、食欲不振、強い不安感等)がある場合は、以下の専門機関への相談をお勧めします:
- 保健センターの保健師
- 小児科医
- 心理カウンセラー
- 自治体の子育て支援センター
🤗 知っておいてほしいこと
- 育児が辛い ≠ 子供を愛していない
- 完璧な母親なんて存在しない
- SNSの「キラキラママ」は一部分だけを切り取ったもの
- 助けを求めることは恥ずかしいことじゃない
私が学んだこと:
育児の「作業」が苦手でも、子供への愛情は本物です。料理が苦手でも家族を愛せるのと同じように、育児が苦手でも母親として愛情を注ぐことはできます。
罪悪感を軽減するための具体的方法
育児への罪悪感を軽減するために、私が実践したことをお伝えします。
🌟 罪悪感を軽くする方法
STEP1: 自分の気持ちを認める(「育児が辛い」でもOK)
STEP2: 完璧主義を手放す(60点でも十分)
STEP3: 他人と比較しない(SNSとの距離を取る)
STEP4: 助けを求める(夫、実家、ママ友、行政サービス)
STEP5: 自分の時間を確保する(罪悪感なしに)



私も今でも完璧な母親ではありません。でも、子供たちは私のことを『ママ』として必要としてくれています。それだけで十分じゃないでしょうか
夫や家族との関係改善のコツ
育児の悩みは一人で抱え込まず、家族と共有することが大切です。
夫との関係改善のポイント:
- 感情的にならず、具体的な困りごとを伝える
- 夫の立場や状況も理解しようとする
- 完璧を求めず、できる範囲での協力をお願いする
- 感謝の気持ちを言葉にする



以前は感情的になってばかりいましたが、今は『今日は疲れたから、お風呂お願いします』と素直に頼めるようになりました
育児ストレス軽減の具体的な方法
実践的なストレス対処法
私が実際に効果を感じたストレス軽減方法をご紹介します。
【注意】 以下は個人の体験に基づく方法です。深刻な心の不調がある場合は専門家にご相談ください。
💆♀️ 日常でできるストレス軽減法
- 短時間の一人時間: 10分でもOK、好きなことをする
- 完璧主義の放棄: 「今日は頑張らない日」を作る
- SNS断捨離: 比較してしまうアカウントはミュート
- 感情の言語化: 日記やブログで気持ちを文字にする
- 専門家への相談: カウンセラーや保健師を活用
社会資源の活用
一人で抱え込まず、利用できる支援を積極的に活用しましょう。
利用できる支援サービス:
- 自治体の子育て支援: 一時保育、子育て相談
- ファミリーサポート: 地域の子育て支援ボランティア
- 保健センター: 保健師による育児相談
- 児童館: 親子で参加できるプログラム
- オンラインコミュニティ: 同じ悩みを持つママとの交流
よくある質問(FAQ)
【注意】 以下のQ&Aは個人の体験に基づくものです。深刻な育児ストレスや心の不調については、専門家にご相談ください。
Q1. 育児が辛いと感じるのは母親失格ですか?
A1. 全く違います。育児は誰にとっても大変な作業です。辛いと感じても、それは子供への愛情とは別の話。自分を責めすぎないでください。継続的な辛さや心の不調がある場合は、保健師やカウンセラーにご相談をお勧めします。
Q2. 完璧主義をやめるにはどうすれば?
A2. 「60点でも大丈夫」を合言葉に。SNSとの距離を取り、他人と比較しないこと。子供が笑顔でいれば、それで十分です。完璧主義が強すぎて日常生活に支障がある場合は、専門家への相談も有効です。
Q3. 夫に育児の辛さを理解してもらうには?
A3. 感情的にならず、具体的な状況を伝えること。「手伝って」ではなく「一緒に子育てしよう」という姿勢で話し合うのが効果的です。夫婦関係の改善が困難な場合は、カップルカウンセリングという選択肢もあります。
Q4. 一人の時間を確保するのは自分勝手?
A4. 全く自分勝手ではありません。母親も一人の人間です。心の余裕があってこそ、子供にも優しくできます。罪悪感が強すぎる場合は、専門家に相談してみてください。
Q5. いつまでこの辛さは続くの?
A5. 育児の大変さは子供の成長とともに変化します。我が家の場合、夫の働き方の変化と専門家のサポートで大幅に改善しました。一人で抱え込まず、周囲のサポートを積極的に活用することが重要です。
まとめ:育児の悩みは一人で抱え込まないで
「育児が辛い」という正直な気持ちをお話ししました。
この記事を書くのは勇気が必要でしたが、同じような悩みを持つママたちに「一人じゃない」ということを伝えたくて書きました。
📝 この記事のポイント
- 🤱 育児が辛い ≠ 子供を愛していない
- 💯 完璧な母親になる必要はない
- 👨👩👦👦 家族の協力と理解が何より大切
- 💪 自分の気持ちに正直になることから始まる
- 🏥 専門家のサポートを活用することも大切
育児は想像以上に大変な「仕事」です。苦手でも辛くても、それは当たり前のこと。大切なのは、子供たちへの愛情と、できる範囲で頑張る気持ちです。
現在育児で悩んでいるママたちへ
あなたは既に十分頑張っています。完璧じゃなくても、あなたの愛情は子供にちゃんと伝わっています。一人で抱え込まず、周囲に助けを求めることも大切な母親の仕事の一つです。



育児が苦手な私でも、子供たちは健やかに育っています。『母親だから』ではなく、『一人の人間として』自分を大切にしてくださいね
重要なお知らせ
もし深刻な育児ストレスや心の不調を感じている場合は、以下の専門機関への相談をお勧めします:
- 自治体の保健センター(保健師相談)
- 子育て世代包括支援センター
- 心理カウンセラー
- 小児科医
- 精神科・心療内科(必要に応じて)
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次回は「激務夫との夫婦関係を維持するコツ」について書きます。医師の激務による夫婦の危機をどう乗り越えたか、具体的な工夫やコミュニケーション方法をお話しする予定です。
今後の記事予定
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【免責事項】
本記事の内容は個人の育児体験談であり、医学的・心理学的アドバイスではありません。育児ストレスや心の健康問題に関する判断は、専門家への相談の上で行ってください。記事内容による損害について当方は責任を負いかねます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!同じような気持ちで悩んでいる方がいらっしゃいましたら、一人で抱え込まずにぜひ専門機関にご相談ください。
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